ぐるぐるぐるベイベー

少しずつ寒くなってきたので、カーディガンを鞄にしのばせています。店の中とかえらい寒いし。土日は暗室に入ろうと決めて、解剖の予習でもしよう。

911FANTASIAは、メロディを待っていた人にとってはがっかりな作品だったろうな、とふと思う。僕自身、いつも音楽を聴くときには歌詞は二の次として聴いている。しかし、この作品は会話が半分以上を占めているにもかかわらず、耳を傾けざるを得なかった。七尾旅人がこの「幻」に支配されやすい世界で、「万物がうたである」ことを証明し、いまや「欲望を刺激する装置」でしかなくなっている「音楽」の可能性を再検討するという意味では、この作品ではそれらが上手く表現されている。このアルバムで旅人さんはアメリカ批判をしたいんじゃない。ただ、「911」をきっかけに「何か」が世界から失われていったのが我慢できなかったんじゃないんかな。それで、「うた」について不器用にお話したらこんなスケールのアルバムが出来上がってしまったんだと思う。それは、万物が歌う「うた」についての「うた」。

拙い文で、偉そうなことを書いてしもた。あー。
曲としては<<ラスト・レコード・オブ・ザ・ワールド>>とか好きです。はい。

隣の人との戦争とか、自分との戦争とかもうやめなって。