「明日の朝、ジャックが私を観た。」

ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン  劇の仕事が忙しいスザンヌは、ベビーシッターとして雇われたソンに、息子のシモンの世話を頼む。やがてうちとけていくソンとシモン。そんな二人とは反対に、離婚の孤独と、積み重なっていく様々な不安に押しつぶされそうになるスザンヌ。そんな情景をゆらゆらと窓から眺めている赤い風船。スザンヌがシモンに無理に明るく振舞うのは、おそらく、自らの親が離婚したために感じた悲しみと同じような感情を、抱かせまいとしているのであり見ていて悲しいが、それに落ち着いて対応するシモンが、ほほえましくて良かった。シモンが、夏だけ帰ってくる父違いの姉とピンボールで遊ぶシーン、スザンヌの感情の溢れと調律のシーン、素晴らしい歌と、パリの空を飛ぶ赤い風船のシーン、が特に好き。
観た後は、映像の通り、空に浮かんだ風船が風になびいて「ふわり」とするような不思議な気持ちになった。やっぱり、ジュリエット・ビノシュはきれい。



最近、バイト代が入ったので志賀理江子の写真集を買った。うひょ